ピアノ
ピアノのレッスンを始めたのは何歳の時だったかな・・・?
幼稚園に行っていた頃、親戚のお姉さんが保育士さんを目指していて、それでポロンポロンとピアノを弾いていました。
保育士試験に受かるための練習だったので、綺麗な曲を綺麗に弾いていたわけではなく、一生懸命ソナタを弾いていたわけですが、私にはそれが魔法に見えました。
大袈裟でなく、子供の目からしたら、包丁を使うお母さんの手つきも、日曜大工をするお父さんの手つきも、全部魔法の手です。
そこの親戚のお姉さんのピアノを弾く手が加わったわけです。
子供らしい無邪気さと強引さで、すぐに母にピアノを習いたいと言いました。
幸い我が家には、叔母が学生の頃に使っていたピアノ(伯母も保育士の免許を持っています)が置いてあったので、ピアノを習う準備は万端。
加えて、昔の田舎のこと、習い事といえば、ピアノと算盤と水泳と習字・・・。そのくらいの選択肢しかなかったわけです。
母親もいつかはピアノを習わせようと思っていたみたいで、話はトントンと進んでいき、私は親戚のお姉さんが習っているピアノ教室にピアノを習いに通うようになりました。
まさか、そのままピアノを弾く仕事につくとは、母も知るよしもなかったでしょう笑
ピアノは相棒
ピアノを弾くということは、時に私の趣味になり、時に受験科目になり、時に仕事になり、私の人生の大部分を占めて行きました。そのたびに苦しかったり、やめたくなたり・・・。でもやっぱり手放すことができない大切な私の相棒。
ピアノを弾くことが私のアイデンティティーとまでは言いませんが、無性にピアノを弾きたくなる気持ちが湧き上がってくる日がある、そんな時には、「あぁー。私はやっぱりピアノが好きだな」って思えます。
もっと真剣に練習していたら、音楽大学の声楽科じゃなくてピアノ科を選んでいたかもしれません。
でも、私は声楽科ではなかったら音楽大学に進学しようとは思わなかっただろうから、ピアノと私の距離感はこのくらいがちょうど良かったのかもしれません。
趣味以上(仕事に必要という意味で)、プロ未満(人に聞かせるほどではない技術力)。
昔から飽きっぽい性格だった私がピアノを30年以上続けて入れるのは、やぱりピアノが魔法だから。
心のささくれをとってくれたり、荒々しさを鎮めてくれたり。
そんな、私の心のバランスを保つ大切な役割をになてくれています。
私の大好きなピアノ。そんなピアノに地裁時に出逢えて良かった。
大人になてから出会う趣味も楽しいし、大切だけど、人生の節目節目を一緒に乗り越えてゆく支えがあるのはまた格別なことだと思います。
私にとってはそれが、音楽でありピアノでした。
ピアノがそんな存在になりうるんだよ、っていうことをこれからもたくさんの人に伝えて行きたいな、と思います。